Google Search Console(サーチコンソール)でインデックスのカバレッジを確認したら、「重複しています。」という問題を指摘されたけど、対処方法がわかりません。教えてください。

こういったお悩みにお答えします。
本記事では、Google Search Consoleのインデックスのカバレッジで、「重複しています。」と指摘されたときの対処法を解説します。
問題の箇所を具体的にお見せしましょう。
サーチコンソールで、「カバレッジ」 > 「除外」をクリックします↓


画面下の詳細にある以下のようなメッセージです↓


- 「重複しています。Googleにより、ユーザーがマークしたページとは異なるページが正規ページとして選択されました」
- 「重複しています。送信された URL が正規 URL として選択されていません」
- 「重複しています。ユーザーにより、正規ページとして選択されていません」
なんですかってこれ…って感じですよね。
とはいえ、この指摘をほっとくとSEO的によろしくないので、早めに対策した方がいいですよ。
本記事では、この「重複しています。」という問題の原因と対処法を紹介します。
SEO的にサイトの価値を落としくない方はぜひご覧下さい。
重複とか正規ページ(正規URL)とかって何?この問題の原因とは?
まずは、重複や正規ページ(正規URL)について理解しましょう。
(引用元:グーグルのドキュメント、グーグルのジョンミューラ氏のTwitter、サーチコンソールヘルプ)
重複とは?
(1)単一のページに複数のURLでアクセスできる場合や、(2)異なるページのコンテンツが類似している場合に、グーグルはそのようなページを同じページの重複版と見なします。
正規ページ(正規URL)とは?
サイト上に重複ページがあった場合、グーグルは重複ページの中から最も代表的なページ(=最も完成度が高く有用なページ)を1ページだけ選びます。この1ページが「正規ページ(正規URL)」です。
グーグル検索では、通常は正規ページ(正規URL)が結果に表示されます。
グーグルはなぜ正規ページを選ぶの?
第一の理由は、グーグルがユーザに品質の高いページを提供する(検査結果に表示する)ため。
第二の理由は、グーグルがサイトをクロールする負荷を軽減するためです。
グーグルは、正規ページ(正規URL)以外のクロールの頻度を下げることで、クロールの負荷を軽減しています。
グーグルはどうやって正規ページを選ぶの?
グーグルはいくつかの要因に基づいて正規ページ(正規URL)を選びます。要因とは以下のとおり。
- ページの品質
- canonicalタグ
- 301リダイレクト
- HTTP/HTTPS
- サイトマップ内のURL
- 被リンクや内部リンク
このように、グーグルは独自の判断で正規ページ(正規URL)を選びます。
このときグーグルは、非正規ページに対して、「重複しています。」と指摘するわけです。
それが冒頭に紹介した、サーチコンソールの「カバレッジ」 > 「除外」で表示されるあのメーセージです。
3つのメーセージはどんな違いがあるの?
重複ページがあるとグーグルが判断した場合、グーグルは正規ページを独自判断で選び、その際にあのメーセージを出すことはわかりましたね?
では、あの3つのメーセージってどんな違いがあるのでしょうか?
説明の便宜上、番号を順に1から3まで振ってみます。
- 「重複しています。Googleにより、ユーザーがマークしたページとは異なるページが正規ページとして選択されました」
- 「重複しています。送信された URLが正規URLとして選択されていません」
- 「重複しています。ユーザーにより、正規ページとして選択されていません」
1と2は、「ユーザーが指定した正規URL」と、「グーグルが選んだ正規URL」が違うときに表示されます。1と2の違いは、グーグルのヘルプを読んでも正直わかりませんでした…。
サーチコンソールの画面で説明しましょう。
1のメーセージをクリックした後、マウスを近づけるとその行がグレーになるので、右端の虫めがねマークをクリックします↓


すると、「ユーザーが指定した正規URL」と、「グーグルが選んだ正規URL」が違うことがわかるでしょう↓


3は、重複するページがあるものの、そのどのページも正規ページとして指定されていません。重複に加え、グーグルは正規ページも選ばないわけなので、1や2よりも、イマイチなページってことです。
サーチコンソールの画面で説明しましょう。
3のメーセージをクリックした後、先ほどと同様に右端の虫めがねマークをクリックします。
すると、「ユーザーが指定した正規URL」と、「グーグルが選んだ正規URL」がどちらも「なし」になってることがわかるでしょう↓


ここまでのまとめ:今回の問題の原因とは?
サーチコンソールのカバレッジで「重複しています。」と指摘された原因とは、あなたのサイトに重複ページがあるとグーグルに判断されたことです。
そしてグーグルが選んだ正規ページ(正規URL)と、それ以外の非正規ページはこれですよと、サーチコンソールが教えてくれてるわけです。
サーチコンソールのカバレッジで重複の問題が起きると、どんな影響ある?
サーチコンソールで指摘される重複ページの問題は、あなたのサイトにどんな影響があるのでしょうか?
その答えは以下の3つ。
- 表示したいページが検索結果に出ない
- グーグルからの評価が分散してしまう
- サイト全体の評価が下がることがある
補足しましょう。
影響①:表示したいページが検索結果に出ない
重複ページがある場合、グーグルは独自に決めた正規ページを検索結果に表示します。
よってあなたはAというページを検索結果に表示したいのに、グーグルが決めたBというページが検索結果に表示されてしまいます。
それじゃ困りますよね?
影響②:グーグルからの評価が分散してしまう
重複ページがあると、グーグルからの評価が分散します。
その結果、検索上位を狙ってるページの順位があがりにくくなります。
影響③:サイト全体の評価が下がることがある
重複ページは起こりえるもので、それ自体でペナルティを受けることはありません。
ただし、重複ページがあまりに多いとサイトの評価が下がります(引用元:海外SEO情報ブログ)。
以上のような影響があるので、サーチコンソールで重複を指摘されたときは、放っておかず対処をしましょう。SEO的に良くないですから。
サーチコンソールのカバレッジで重複を指摘されたときの対処法
では、サーチコンソールのカバレッジで重複を指摘されたときの対処法を紹介します。
対処法とは、
・グーグルが選んだ正規URL
・ユーザーが指定した正規URL
の違いをサーチコンソールで確認し、以下のいずれかを行うことです。
- 正規化をする(正規ページの明示)
- 内部リンクをつける(価値を上げる)
- ページを統合する/削除する
順に見ていきましょう。
対策①:正規化をする(正規ページの明示)
まず先に紹介した方法(URL検査)を行い、グーグルが選んだ正規URLが何か?を確認してください。
グーグルが選んだ正規ページがあなたの意図と合ってるときもあれば、違ってることもあるでしょう。
どちらにせよ、正規ページとしたいページに対して、そのことを明示すること(=URLの正規化)が必要です。
正規化の手段としては以下のとおり。
- canonicalタグをつける
- 301リダイレクトをする
- サイトマップを使う
canonicalタグをつける
正規ページと非正規ページの両方をユーザーに見せたいときに、このcanonicalを使います。
全ての重複ページのコードに、正規ページを示す「rel=canonical」タグを追加します。
301リダイレクトをする
正規ページのみをユーザに見せたいときは、301リダイレクトを使います。
サイトをリニューアルしてURLが変わるときなど、重複ページを廃止するときに、この301リダイレクトを使います。
サイトマップを使う
サイトマップ(sitemap.xml)で正規ページを指定します。
ただし、canonicalタグや301リダイレクトに比べると、正規化の効果が弱め。
参考:これは正規化じゃない
URLの正規化をするという目的に対しては、
・noindexタグをつける
・サーチコンソールの左メニューにある「削除」を使う
は趣旨が異なるのでご注意ください(引用元:グーグルのヘルプ)。
対策②:内部リンクをつける(価値を上げる)
前述したとおり、グーグルが正規ページ(正規URL)を選ぶ要因には、canonicalタグや301リダイレクトの他に、「内部リンク」があります。内部リンクが多く張られているページは、重要なページの証でもあるからです。
あなたが表示したいページがグーグルに正規ページとして選ばれていないとすると、内部リンクが少ないのが原因かもしれません。
よって、関連ページからあなたが表示したいページに対して内部リンクを張りましょう。
対策③:ページを統合する/削除する
重複ページとグーグルに判定されたものの、それらのページが必要であるなら、対策①と②が有効です。
一方で、今一度それらのページを見直し、ページを統合できる、あるいは削除できるならそうしましょう。それが対策の③です。
以上、サーチコンソールのカバレッジで重複を指摘されたときの対処法でした。
まとめ:サーチコンソール「重複しています」問題の対策は3つある
記事のポイントをまとめます。
- 単一のページに複数のURLでアクセスできる、あるいは異なるページの内容が類似してるとき、グーグルはそれらのページを重複ページとみなす
- サイトに重複ページがあると、グーグルは独自の判断で代表的なページを1つ選ぶ(=正規ページ)。検索結果には正規ページのみ表示される
- グーグルが正規ページを選ぶ目的は、価値の高いページを検索結果に表示させるためと、クロールの負荷を軽減するため
- グーグルが正規ページを選ぶと、サーチコンソールのカバレッジの除外で「重複しています」と指摘される
- 対処法①:正規化をする
- 対処法②:内部リンクをつける
- 対処法③:ページを統合する/削除する
といった感じ。
グーグルが選んだ正規ページがあなたの意図と異なると、表示したいページが検索結果に出ないのでよくないですよね?
また重複ページが多すぎると、サイトの価値も下がります。
どちらもSEO的に良くないので、すぐに対処を行いましょう。
今回は以上です。