Webサイト改善のためにヒートマップを使ってみたい。でもどのツールがいいのかさっぱりわかりません。おすすめのヒートマップを教えて下さい。できれば無料がいいな

こういった疑問に答えます。
今回は、おすすめの無料ヒートマップツール5選を解説します。
ヒートマップツールは、ユーザーの行動を視覚的に分析できるのがメリットです。
ただ、ヒートマップツールはどれを使うかが悩みどころ…。
そこで今回は、サイト分析ツールに詳しい私が、おすすめの無料ヒートマップツールを厳選して5つ紹介しました!
なかでも1番のおすすめは「Clarity」。
本記事をご覧のうえ、ヒートマップを活用してみてください。
ヒートマップツールを選ぶポイントとは?
ヒートマップツールを選ぶポイントは以下の5つ。
- 無料で使えるか?
- ヒートマップの種類は?
- 画面録画の機能があるか?
- ページ数やPVはどこまで?
- 日本語に対応しているか?
順に見ていきましょう。
選び方①:無料で使えるか?
まずはこれが最重要ですよね。
巷には無料も有料もたくさんありますが、今回は無料のヒートマップを5つ厳選しました。
選び方②:ヒートマップの種類は?
ヒートマップの種類は、主に以下の4つ。
- スクロールヒートマップ:ユーザーの離脱箇所がわかる。分析の中核
- クリックヒートマップ:ユーザーがクリックした箇所が色付く。回遊性やCVR向上に使える
- アテンションヒートマップ:ユーザーが止まった時間が長いと色付く。ユーザーの熟読箇所がわかる
- マウスフローヒートマップ:マウスの動きで色付く。ユーザーが興味をもった箇所がわかる。スマホは分析不可
上記のとおり。
特に最初の3つが重要です。
有料版のツールになると、10種類ものヒートマップが備わったりもしますが、そんなにあっても使いこなせませんから笑。
選び方③:画面録画の機能があるか?
画面録画は、特定のユーザが画面上で行った動作を録画したもの。ツールによっては「セッションリプレイ」と呼ばれたりもします。
1つずつ再生して確認する必要はありますが、ユーザの動きをのぞけるので重宝します。
もちろん、ヒートマップだけのツールよりも、この機能も備わってるほうがおすすめ。
選び方④:ページ数やPVはどこまで?
ツールによって、ヒートマップ分析できるページ数やPVは異なります。同じツールでも、無料か有料かでもそれらは違います。あとは、データの保持期間もバラバラ。
もちろん、どれも無制限に測定できるのがベスト。制限があるなら、あなたのサイト規模にみあっているかをチェックしましょう。
選び方⑤:日本語に対応しているか?
人によってはすごく気にするかもしれませんね。今回紹介する5つのヒートマップツールでは、3つは日本語対応で、2つは英語のみ。
以上、ヒートマップの選ぶ方でした。
おすすめの無料ヒートマップツール5選(一覧表)
数あるヒートマップツールを比較した結果、私がおすすめする無料ツールは以下の5つ。
- Clarity
- Mouseflow
- User Heat
- heatmap
- ミエルカヒートマップ
全て無料です。
この5つヒートマップツールの違いをわかりやすくするために、比較表にしたのでご覧ください。
S | C | A | M | 録画 | PV 制限 | ページ 制限 | 日本語 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Clarity | 無 | 無 | ||||||
Mouseflow | 無 | 500 | ||||||
User Heat | 30万 | 1,000 | ||||||
heatmap | 100万 | 5 | ||||||
ミエルカ ヒートマップ | 3,000 | 1 |
S:スクロールヒートマップ
C:クリックヒートマップ
A:アテンションヒートマップ
M:マウスフローヒートマップ
冒頭でお伝えしたとおり、一番のおすすめはClarityです。
では以降にて、それぞれのヒートマップツールを詳しくみていきましょう。
おすすめのヒートマップ①:Clarity


Clarityが無料でできること
項目 | できること |
---|---|
ヒートマップ分析 | スクロール/クリック |
画面録画 | ○ |
デバイス | PC/スマホ |
PV数 | 無制限 |
ページ数 | 無制限 |
期間 | ずっと使える |
日本語対応 | ◯ |
Clarityは、あのMicrosoft社が2020年10月に公開した完全無料のヒートマップツール。
結論をいうと、今回紹介する無料おすすめ5選のなかで、一番おすすめしたいヒートマップツールがこのClarityです。
ヒートマップの種類は少ないですが、肝となるスクロールとクリックをサポートしているし、なんといっても、ヒートマップと画面録画を無料&無制限で分析できるのがすごい!データの保有期間も無制限!
世の中どこを見渡しても、Clarityみたく無料&無制限のツールなんてありゃしません。
実際の画面を紹介しましょう。以下がダッシュボード。


このダッシュボードには、Dead clicks/Rage cliks/Excessive scrolling/Quick backsといった、他のヒートマップツールにない独自指標も備わっています。
以下がクリックヒートマップの画面。


上記のとおり、ツールのUIもシンプルでオシャレ。使い勝手も良好でして、ダッシュボード⇔ヒートマップ⇔画面録画の連携がスムーズ。
また、Googleアナリティクスと連携したり、測定結果をチーム間で共有したりを無料でできるのは、Clarityだけ。
世のヒートマップツールを16個ほど比較し、実際に7個のヒートマップツールを試してみましたが、無料で使えるものとしては文句なしのNo1。有料版と比較したって遜色はありません。
2020年10月に公開されたばかりで、知名度はまだまだかもしれません。でも2022年になれば「ヒートマップツールならClarity。わざわざお金を払う必要なんてバカらしい」になってる気がします。
私がClarityを導入したときの手順は、【最強】MicrosoftヒートマップツールClarityの導入手順と使い方にまとめましたので、そちらを見ればバッチリです。
» Clarityのサイトへ(無料登録はSign upをクリック)
おすすめのヒートマップ②:Mouseflow


Mouseflowが無料でできること
項目 | できること |
---|---|
ヒートマップ分析 | スクロール/クリック/アテンション/マウスフロー |
画面録画 | ○ |
デバイス | PC/スマホ |
PV数 | 無制限 |
ページ数 | 500ページまで |
期間 | ずっと使える ※14日間だけハイグレードで使える |
日本語対応 | ○(インストール時だけ少し英語) |
Mouseflowは、dyson、Microsoftなど世界で15万社以上の企業に導入されている人気のヒートマップツールです。
デンマーク発のツールですが、日本語対応されてるのでご安心ください。
4種類のヒートマップの他に、ユーザーの行動を録画できる「セッションリプレイ機能」を搭載しているのが特徴。
14日間の無料トライアルでは全ての機能が使え、その後も無料プランとして使い続けることができます。無料プランといえど、ヒートマップとセッションリプレイを500ページ(PV無制限)まで使えるのは良心的。
実際の画面を紹介しましょう。ダッシュボードは以下の感じ。


セッションリプレイでは、特定のユーザーの画面録画が再生されます。


前述のとおり、Mouseflowは無料プランでも充分ですが、有料プランも月額24ドルから、とうれしい低価格設定です。
料金プランの詳細は、日本語の公式サイトよりも、英語の公式サイトの方がわかりやすいので、詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。
» Mouseflowのサイトへ(無料トライアルはページ上部の緑ボタン)
おすすめのヒートマップ③:User Heat


User Heatが無料でできること
項目 | できること |
---|---|
ヒートマップ分析 | スクロール/クリック/アテンション/マウスフロー |
画面録画 | x |
デバイス | PC/スマホ |
PV数 | 月間30万PVまで |
ページ数 | 1,000ページまで |
期間 | ずっと使える |
日本語対応 | ○ |
User Heatは、無料だとヒートマップ分析が1,000ページまで可能でして、Clarityの無制限には及ばないものの、世の無料ツールの中では群を抜いてます。
しかも計測は月間30万PVまで可能で、ヒートマップは4種類をサポートしてます。
実際の画面をおみせしましょう。User Heatに登録すると、時間が経つほどに、どんどんサイトページのデータがたまってきます。1,000ページまでだから個人サイトなら充分ですね。


記事をクリックすると、4種類のヒートマップをカンタンにみれます。以下はアテンションヒートマップの例。


ただし、User Heatの唯一痛いところが、ヒートマップ分析が途中で切れてしまうこと。以下をご覧ください。記事の途中で、ヒートマップ分析が終わってしまってます…。


上記のように、User Heatでは、約1,000文字までしかヒートマップが表示されないんです。私のサイトでは、どの記事も3,000文字はあるので、これじゃ使いものになりません…。
ただし、各記事の文字数が1,000文字以内のサイトならば、User Heatはおすすめの無料ヒートマップツールです。
» User Heatのサイトへ(無料トライアルはページ上部の緑ボタン)
おすすめのヒートマップ④:heatmap


heatmapが無料でできること
ヒートマップ分析 | クリック |
---|---|
画面録画 | x |
デバイス | PC/スマホ |
PV数 | 100万PVまで |
ページ数 | 5ページまで |
期間 | ずっと使える |
日本語対応 | x |
heatmapは、一見すると機能がショボいと思うでしょう。クリックヒートマップしかありませんし、録画機能もなしですから。
だけど、あえてそのheatmapをおすすめ5選に入れたのは、リアルタイムのヒートマップ分析機能が便利だから。管理画面へのログイン不要で、あなたのサイトから解析結果を直にみれるんです。
以下をご覧ください。右上にheatmapが常駐し、自動でクリックヒートマップが表示されます。


サイトを見るたびにヒートマップが目につくので、ヒートマップ分析が習慣化します。このリアルタイム分析はheatmapだけでして、私がheatmapを今回のおすすめ5選に入れたのはそういう理由から。
無料版だとヒートマップ分析できるのは5URLまで(詳細はheatmap公式サイト参照)。決して多くはないですが、個人で使うならまずまずかなと。
よって私のおすすめは、Clarityをメインで使いつつ、このheatmapもサブとして導入しておくことです。
おすすめのヒートマップ⑤:ミエルカヒートマップ


ミエルカヒートマップが無料でできること
項目 | できること |
---|---|
ヒートマップ分析 | スクロール/クリック/アテンション |
画面録画 | x |
デバイス | PC/スマホ |
PV数 | 3,000PVまで |
ページ数 | 1ページまで |
期間 | ずっと使える |
日本語対応 | ○ |
ミエルカヒートマップも有名どころ。ドコモやぐるなびに導入されています。
ミエルカヒートマップを使ってみての感想は、スクロール/クリック/アテンションの3つのヒートマップが同時に見れて、とても見やすいこと。


上記のように、同時に見れるとすごく便利です。私が調べた限りだと、同時に見れるのはミエルカヒートマップだけでして、今回のおすすめ5選に入れたのはそういう理由から。
ただし、ミエルカヒートマップのデメリットは、無料版で使える量がショボいこと。分析できるページは1URLだけですから(無料プランの詳細はミエルカ公式サイト参照)。
サーチコンソールと連携できる「サチコミエルカ」とか魅力的ですが、有料ですしね。よって、本ツールは「お試し」としてとらえるといいでしょう。
» ミエルカヒートマップのサイトへ(無料トライアルはページ上部の青ボタン)
以上、無料で使えるおすすめのヒートマップツール5選でした。
【参考】おすすめの有料ヒートマップツール
参考までに、有料ヒートマップツールも紹介します。
有料ならおすすめは、「User Insight」です。
User Insight


User Insightは、前述したUser Heatの有料版です。
4つのヒートマップ分析に加え、終了エリアの分析なども用意されており、その数なんと10種類!
国内の有名企業はもちろん、首相官邸や総務省などのサイトにも導入されています。30万PV以上の大規模サイトでヒートマップ解析を本格的に行う方にはおすすめ。
営業担当とコンタクトをとれば、無料でお試し版を使えます。
参考:その他のヒートマップツール
今回は詳しく紹介しませんでしたが、割とメジャーなヒートマップは以下のとおり。
- SiTest
- Ptengine
- hotjar
- Crazy Egg
- VWO(Visual Website Optimizer)
- CONTENTSQUARE(旧:Clicktale)
- CONTENT ANALYTICS(旧:USERDRIVE)
- appsee:アプリに特化
- Quarka:WordPressプラグイン
- Aurora Heatmap:WordPressプラグイン
たくさんありますよね。
気になるかもしれませんが、比較し始めると時間があっという間に過ぎていきます。
ヒートマップの比較は私がイヤというほどやりましたので、今回の5つの中から選ぶのがおすすめです(`・ω・´)ゞ
まとめ:無料で使えるヒートマップならClarityがおすすめ!
無料で使えるおすすめのヒートマップツールを5つ紹介しました。
おさらいすると以下のとおり。
- Clarity:全て無制限。1番のおすすめ
- heatmap:サブで併用するのがおすすめ
- Mouseflow:バランスがとれている
- User Heat:千文字以内ならこれもマル
- ミエルカヒートマップ:お試しならあり
こんな感じ。
こういったツールは使ってみるのが一番早いので、本記事を読んだらすぐに無料登録してみましょう。どのツールも、クレジットカード登録は不要ですのでご安心ください。
1番のおすすめのClarityを導入するなら、【最強】MicrosoftヒートマップツールClarityの導入手順と使い方を参考にどうぞ。
今回は以上です。