Googleアナリティクスの目標設定手順|コンバージョンメニューはこう使う!

サイトを分析したい人「Googleアナリティクスでコンバージョンメニューを使えるようになりたい。そのためには目標設定が必要なんですよね? でもやり方がさっぱりわかりません。教えてください」
こういった疑問に答えます。
本記事の内容
- アナリティクスで目標を設定する手順
- コンバージョンメニューの使い方
記事の信頼性
今回は、Googleアナリティクスで、目標を設定する手順と、コンバージョンメニューの使い方を解説します。
アナリティクスにはいろんな機能がありますが、コンバージョンメニューを使いこなすことは特に重要です。
なぜなら、コンバージョンは、サイトの成果を最も如実に示すデータだからです。
本記事では、コンバージョンメニューの使い方をわかりやすく解説しましたので、ぜひご覧ください。
» Googleアナリティクス4(GA4)習得への完全マップ
目次
- そもそもコンバージョンとは?
- コンバージョンを決めるための参考情報
- コンバージョンメニューを使うための目標設定手順
- コンバージョンメニューで目標の達成具合を確認する
- まとめ:アナリティクスではコンバージョンメニューが最重要
そもそもコンバージョンとは?

コンバージョンとは、マーケティングの分野では「Webサイトにおける最終的な成果が達成されること」を指します。
コンバージョンの数は、サイトがどれだけ目標を達成しているのかを示す客観的な指標になります。
コンバージョンを正しく設定し、どれだけの数を獲得しているかを常に測定することが、Webマーケティングではとても重要です。
コンバージョンの具体例
このコンバージョンをどう定義するか?はサイトによってそれぞれでして、例えば以下のとおり。
- ECサイト → 商品購入
- 情報提供サイトやコミュニティサイト → 会員登録、メルマガ登録、イベントや見学会への参加申し込み
- 企業サイトや商品情報サイト → 資料請求、試供品や無料体験の申し込み、問い合わせ
上記のとおり。
あなたのサイトのコンバージョンを決めましょう
もしコンバージョンが決まってないなら、まずそれを決めましょう。
コンバージョンを明確にしないままホームページを運営するのは、ゴールの場所も分からないままマラソンをするようなものだからです。
コンバージョンというゴールがあるからこそ、どのようにサイトを育ていていくかの方針やアイディアが生まれるわけで、そのゴールがあいまいだと、サイト運営が迷走してしまいます。
コンバージョンを決めるための参考情報

コンバージョンの定義はサイトによってそれぞれであることや、その具体例は先ほど解説しました。
ここでは、あなたがコンバージョンを決めるための情報をもう少しお伝えします。
コンバージョン率はどう決める?
コンバージョン率は、Webサイトに訪れたユーザーのうち、どの程度コンバージョンにいたったかを表す数値で、以下の式で計算されます。
- コンバージョン率 = コンバージョン数 ÷ 全体のセッション数 x 100(%)
※セッション数とは訪問数のこと。いまいちピンとこない方は、Googleアナリティクスの使い方【初心者はこれさえみればOKです】の記事をご覧ください。
※コンバージョンは、1セッションに最大1回しか計上されません。
コンバージョン率の平均値は、 業界・商材等によって異なりますが、ランディングページにおける平均的なコンバージョン率は、約2〜3%だといわれています。この値を参考にしてみてください。
コンバージョンは複数設定してもよい?
サイトに設定するコンバージョンは、複数あってもかまいせん。サイトによっては、お問い合わせや商品購入、メルマガ登録と、複数のコンバージョンが発生するでしょうから。
なお、アナリティクスでは、コンバージョンは最大20個まで設定できて、それぞれ独立してカウントされます。
というわけで、ここまでの情報を参考に、あなたのサイトのコンバージョンを考えてみましょう。とにもかくにもそこからです。
Googleアナリティクスのコンバージョンメニューを使うための目標設定手順

ここまでの説明で、コンバージョンについてはご理解いただけたと思います。
以降では、そのコンバージョンの状況を把握できる「コンバージョンメニュー」の使い方について解説します。
コンバージョンメニューを利用するには、「目標」を設定する必要があります。
アナリティクスで設定できる目標とは?
以下の4つです。
- 到達ページ:サンキューページなど、特定ページがアクセスされたとき
- 滞在時間:サイトの滞在時間が○○分を超えたとき
- ページビュー数/スクリーンビュー数:1セッションあたりのページビュー数が○○を超えたとき
- イベント:会員登録リンクのクリックやファイルのダウンロードなど、特定の操作がされたとき
上記のときに、コンバージョンとして1カウントされます。
順にみていきましょう。
目標①:到達ページを設定する
4つの目標の中で、最も基本となるのがこの「到達ページ」でして、以下の2つのページにアクセスされたときを目標に設定します。
- コンバージョン直前のページ(例:登録フォームのページ)
- コンバージョン後のページ(例:サンキューページ)
私のサイトでは、登録フォームのページはまだないので、代わりに以下を例にしてご説明します。
- コンバージョン直前のページ:働き方のトップページ
- コンバージョン後のページ:テレワークの便利グッズ紹介ページ
コンバージョン直前ページの目標設定手順
アナリティクスの左メニューにある歯車マークをクリックし、[ビュー] > [目標] をクリックします。
[+新しい目標]をクリックします。
[カスタム]を選び、[続行]をクリックします。
[名前]にはわかりやすい名前を入力します。[目標スロットID]はそのままでOK。[タイプ]には、[到達ページ]を選び、[続行]をクリックします。
[到達ページ]の設定では、まず[先頭が一致
]を選びます。※[等しい]だと、例えばFacebookからの流入時に、URLの末尾にあれこれ付与されて、正しく計測できない場合があるので、[先頭が一致]がおすすめ。
到達ページのURLは、ドメインを省いたスラッシュ以降を入力します。例えば、
「xxx.com/category/work/
」
→「/category/work/
」
と入力します。
今回はコンバージョン直前のページなので、[値][目標到達プロセス]はオフのままでOKです。最後に[保存]をクリックします。
すると、以下のように目標が作られます。記録が[オン]になってることを確認ください。
以上で、コンバージョン直前のページの目標設定が完了です。
コンバージョン後のページの目標設定手順
同じような手順で設定していきます。
[+新しい目標]→[カスタム]→[続行]をクリックします。
[名前]にはわかりやすい名前を入力します。[目標スロットID]はそのままでOK。[タイプ]には、[到達ページ]を選び、[続行]をクリックします。
[到達ページ]の設定で、[先頭が一致]を選び、到達ページのURLを入力します。[値]には期待できる金額を入力します(詳細は後述)。今回も[目標到達プロセス]はオフでよいです。最後に[保存]をクリックします。
[値]はどうって決めるの?
- 商品購入の場合:その商品の金額が5,000円なら、[値]には5000と入力します
- 資料請求の場合:資料請求した人のうち、最終的に成約する確率が5%で、平均成約単価が10万円ならば、10万円×5%=5,000円を資料請求の売上とし、[値]には5000と入力します
- 今回の私の例:便利グッズ紹介ページに訪れたユーザーがグッズを購入する確率が3%で、平均アフィリ金額が500円なので、500円×3%=15円としました
※USドルになってますが、気にせず日本円を入力すればOKです。
これで、コンバージョン直前ページの目標設定と、コンバージョンページの目標設定が完了しました。
動作チェックをしよう
では、目標設定が正しくできているかを確認しましょう。
アナリティクスの左メニューから、[リアルタイム] > [コンバージョン]をクリックします。
すると、先ほど作った目標が2つ表示されてますね。この時点では、アクティブユーザーはどちらも0であることを確認してください。
ここで、コンバージョンの直前のページにスマホからアクセスしてみます。今回の例では、働き方のトップページですね。すると、先ほど設定した目標のアクティブユーザーが、0→1にカウントアップされてることが確認できました。
続いて、コンバージョンのページにスマホからアクセスしてみます。今回の例では、便利グッズ紹介ページですね。すると、先ほど設定した目標のアクティブユーザーが、0→1にカウントアップされてることが確認できました。
このように、[リアルタイム]のメニューを使えば、目標設定が正しくできているかを確認できます。
以上、「到達ページ」の目標設定手順でした。
目標②:滞在時間を設定する
続いては、滞在時間について。
滞在時間は、ユーザのサイト滞在時間が○○分を超えたときを目標とします。
目標設定手順
歯車マーク > [ビュー] > [目標] をクリックし、[+新しい目標]をクリックします。[カスタム]を選び、[続行]をクリックします。
[名前]にはわかりやすい名前を入力します。[目標スロットID]はそのままでOK。[タイプ]には、[滞在時間
]を選び、[続行]をクリックします。
例えば、滞在時間が2分を超える訪問で目標達成とするときは、[超][0][2][0]と入力します。[値]はオフのままでOK。最後に[保存]をクリックします。
これで、滞在時間の目標設定が完了しました。
動作チェック
滞在時間の目標設定は、[リアルタイム] > [コンバージョン]に表示されないので、ここでは動作チェックできません。
目標③:ページビュー数/スクリーンビュー数を設定する
続いては、ページビュー数/スクリーンビュー数について。
1セッションあたりのページビュー数が○○を超えたときを目標とします。なお、1セッションというのは1訪問のこと。いまいちピンとこない方は、Googleアナリティクスの使い方【初心者はこれさえみればOKです】をご覧ください。
目標設定手順
歯車マーク > [ビュー] > [目標] をクリックし、[+新しい目標]をクリックします。[カスタム]を選び、[続行]をクリックします。
[名前]にはわかりやすい名前を入力します。[目標スロットID]はそのままでOK。[タイプ]には、[ページビュー数/スクリーンビュー
]を選び、[続行]をクリックします。
例えば、1訪問あたりの閲覧ページ数が2ページで目標達成とするときは、[超][2]と入力します。[値]はオフのままでOK。最後に[保存]をクリックします。
これで、ページビュー数/スクリーンビューの目標設定が完了しました。
動作チェック
ページビュー数/スクリーンビューの目標設定は、[リアルタイム] > [コンバージョン]に表示されないので、ここでは動作チェックできません。
目標④:イベントを設定する
では最後に、イベントについて。
会員登録リンクのクリックやファイルのダウンロードなど、特定の操作がされたときを目標とします。
目標設定手順
歯車マーク > [ビュー] > [目標] をクリックし、[+新しい目標]をクリックします。[カスタム]を選び、[続行]をクリックします。
[名前]にはわかりやすい名前を入力します。[目標スロットID]はそのままでOK。[タイプ]には、[イベント
]を選び、[続行]をクリックします。
すると、以下の画面になります。
上記をみると、カテゴリやらアクションやらがあって、何のことやらと思うでしょう。実はこれ、事前にイベントを設定しておくことが前提になってます。
イベントとは、例えば、会員登録のリンクをクリックしたとか、書類をダウンロードしたとかのこと。そのイベントの設定は、HTMLに埋め込んでおくか、あるいはGoogleタグマネージャーで設定しておくことが必要です。
おすすめなのは、Googleタグマネージャーを使うことでして、詳しくは、Googleタグマネージャーの使い方|導入&アナリティクス連携!で解説しています。
その記事をご覧になり、もしGoogleタグマネージャーでイベントを設定できたなら、コンバージョンのイベントで目標設定をしてみてください。[カテゴリ][アクション][ラベル]のうち、少なくとも1つの設定すればOKです。
参考:目標は上限20個。削除はできない
設定できる目標の上限は20個です。
また、一度作成した目標は削除できません。もしその目標が不要になったら、別の目標に書き換えるか、以下のように[記録]を[オフ]にしましょう。
コンバージョンメニューで目標の達成具合を確認する

さて、ここまではコンバージョンメニューを使うための目標設定手順を紹介しました。 では実際に、コンバージョンメニューで、状況を確認してみましょう。
アナリティクスの左メニューから[コンバージョン] > [目標] > [概要]をクリックします。
すると、先ほど設定した目標すべてのコンバージョン数が表示されます。
コンバージョンメニューで見るべきポイント4つ
- 最終ゴールのコンバージョン数
- コンバージョン直前のページ到達数(成約率は?)
- サイト内のコンバージョン経路(効率のいい目標達成ルートは?)
- コンバージョンにつながる外部メディア(強みと弱みは?)
順に解説します。
その①:最終ゴールのコンバージョン数
第一に、最終ゴールのコンバージョン数をみましょう。
見るのは、さきほどの[概要]の画面です。ただし、すべての目標が一緒になって見づらいので、見たい目標でフィルタします。
フィルタのやり方は、左上の[目標のオプション] > [すべての目標]をクリックして、見たい目標を選びます。

例えば、[目標:滞在時間]を選ぶと、その目標でフィルタされて見やすくなりました。

コンバージョンの推移や、コンバージョンにつながったページをチェックして、次に何をすべきかを考えましょう。
その②:コンバージョン直前のページ到達数
第二に、コンバージョン直前のページ到達数をみましょう。成約率を確認したいからですね。
具体的にいえば、以下の例で、(1)のページ到達数も見ましょうということ。
(1)コンバージョン直前ページ:登録フォームのページ
(2)コンバージョン直後ページ:サンキューページ
今回の例:
(1)コンバージョン直前ページ:働き方のトップページ
(2)コンバージョン直後ページ:テレワークの便利グッズ紹介ページ
(1)を見れば、成約率を計算できます。
- 成約率 = (2) ÷ (1) x 100
この成約率をあなたのWebサイトの良し悪しの指標にしてください。もちろん、この成約率をいかに上げていくかを考えるのが重要です。
その③:コンバージョンに至る経路
第三に、コンバージョンに至る経路をみましょう。
左メニューから[コンバージョン] > [目標] > [目標パスの解析]をクリックします。一番左列が目標が完了したページで、右の列にいくほど、その直前のページを示しています。
ここで、左上の[目標のオプション] > [すべての目標]で、コンバージョンページを選べば、どの経路が最もコンバージョンに至っているかがわかります。
そうすれば、その経路にユーザーを集めていけばいいんだなということに気づけます。つまり、効率のよい目標達成のルートがわかるわけです。
今回の例では、サンキューページが無いので、代わりに[目標:滞在時間]でフィルタすると以下の感じになります。

その④:コンバージョンにつながっている外部流入元
第四に、コンバージョンにつながっている外部流入元をみましょう。
左メニューから[コンバージョン] > [マルチチャネル] > [アシストコンバージョン]をクリックします。
表示された画面の左上にある[コンバージョン] > [1件のコンバージョンタイプを選択]をクリックして、 見たい目標を選びます。
例えば、[目標:滞在時間]でフィルタすると、以下のような表示になり、どこの外部サイトからコンバージョンにつながったかがわかります。
「ノーリファラー」はデータ計測できなかったもの。
「オーガニック検索」は自然検索を示していて、その行をクリックすると、どの検索エンジンを使っているかがわかります。GoogleやYahoo、bingのどれかとか。
「ソーシャルネットワーク」は、SNSからの流入を示していて、その行をクリックすると、どのSNSかがわかります。YouTubeやTwitter(※t.coはTwitterです)、Facebookのどれかとか。
この外部流入元をみることで、得意と弱みを把握しましょう。得意な流入経路はもっと伸ばし、弱いこところは対策をする。例えば、Twitterからの流入が少ないから、そこを強化しようとか。
以上、コンバージョンメニューで見るべきポイント4つでした。
コンバージョンが計測されないときの対処法
目標を設定したものの、コンバージョンに何も計測されない、、って方もいるかもしれません。考えられる原因と対処法を以下に挙げましたので、今いちどご確認ください。
- 基本設定のミス → トラッキングIDの設定を見直す
- 除外設定のミス → 除外(フィルタ)の設定を見直す
- 目標設定のミス → 本記事で解説した目標設定を見直す
- イベントのタグ設定のミス → Googleタグマネージャーの設定を見直す
- まだ目標が達成されてない → 目標が達成されるまで待つ
まとめ:Googleアナリティクスではコンバージョンメニューが最重要!

Googleアナリティクスで、目標設定手順やコンバージョンメニューの使い方を紹介しました。
本記事でお伝えしたように、Googleアナリティクスの4つのメニューのなかで、コンバージョンメニューが最も大事です。サイト運営には必ず目標があるはずで、その目標の達成具合を数値で可視化できるからです。
もしもサイトの目標が定まってないなら、この機に決めましょう。すでに目標が決まってる方は、本記事を参考に、アナリティクスで目標を設定してください。
そして、日ごろからコンバージョンメニューをチェックしましょう。成果が出てないときは、原因と改善策は何だろうか?と考えること、それが成功の秘訣です。
なお、コンバージョン率を上げるにはいろんな要素がありまして、そひとつが、読者の行動をうながす「セールスライティング」。それを学ぶ良書として有名なのが以下。まだ読んでない方は、一読をおすすめします。
また、SEOに関する記事は以下にまとめてますので、参考にどうぞ。
» 【ブロガー向け】SEO対策の完全マップ
今回は以上です。